私がアイツに恋する時。


「あの……先生。体調悪いんで休んでていいですか?」


保健室のドアを開けながら言った。


先生はコーヒーをのんでいたらしく部屋はほんのりコーヒーの匂いがした。



「いいわよ。どうぞ。」



……ベッドは4つ。


一番奥には先客。



「名前だけ教えてくれる?」

「あ……水谷賀菜です。」

「賀菜ちゃんね。じゃあ休んでて。私用事あるからじゃあ。」



それだけ言うと先生は職員室に行ってしまった。



………。



まだかすかにコーヒーの匂いがする部屋で1人。


いや……2人か。

誰だか知らないけど。



そういえば……友哉に出会ったのってこんな感じだったよね。


頭が痛くて休んでたときにたまたま隣にいたのが友哉だった。



寝たふりしてずっと2人で話してたっけ。



最初は急に話しかけられてびっくりした。


あの頃…楽しかったな。


………。


そんなことを考えているうちに私はいつの間にか夢の中にいた。

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