それでも君を愛せて良かった
それでも君を愛せて良かった





「本当におかしいよね。
ジェームスさんって、あんなに真面目でしっかりしてみえるのに、なぜだかそういうミスをよくやるんだよね。」



他愛ない…本当にどうでも良いつまらない話。
その多くはお天気のことだったり、仕事のことだったり、僕の関わる数少ない人々のちょっとした出来事。
でも、そんなつまらない話を君はいつも楽しそうな顔をして聞いてくれる。
君は何も言わないけど、僕はその笑顔を見られるだけでどれだけ心が満たされているかしれない。



「本当に良かった…
君と出会えて僕はとても幸せだよ。
愛してるよ…ファビエンヌ…」



僕は彼女の身体をそっと抱き締め、ファビエンヌの冷たい唇に僕の唇を重ねた。



(僕が温めてあげる…)



彼女の唇に温もりをもたらすまで、僕は熱く長い口付けを続ける…

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