上司がキス魔で困ります

「どこで知り合ったの」
「会社です。直属の上司。営業企画部の課長なの」
「いくつ」
「三十一歳」
「……めぐちゃんがもともとあの男を好きだったの?」
「いや、なんていうか、話の流れで、彼女になった、みたいな?」


 曖昧にごまかしたら、
「そこ詳しく」
さすが蘭ちゃん、追求してきた。

 やっぱりここは流せないか……。


「……えっと、良悟さん、もともとすごいモテモテで、でもいつも告白とか断ってて、面倒くさそうだったから、冗談で彼女とか作ったらいいんじゃないですかーって話ししたら、じゃあ君が彼女になってよ、みたいなことになって……」


 体が熱い。変な汗がダラダラ出る。

 嘘はついていない。本当のことをできるだけ丸く説明したつもりだ。



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