上司がキス魔で困ります
音羽課長が連れて行ってくれたのは、会社の裏手の、さらに路地に入った定食屋さんだった。
パッと見た感じ居酒屋なのかな?という雰囲気なのだが、アルコールは一切置いていないらしい。
L字型のカウンターは八席しかなく、私と課長が座ったら満席になってしまった。
ちなみにメニューは魚がメイン。ご飯と味噌汁はお代わり自由。
食事は常にガッツリ派、お代わり自由最高じゃん!と日替わりを頼んだら、銀ダラを焼いたのが出てきた。
「うううう、うっま! なんなの身はしっとりして皮はパリッとしてジューシーです!」
「だろう」
音羽課長は必死で箸を動かす私を見てちょっと嬉しそうだ。
だが、なぜか同じ銀ダラ定食をきれいに平らげた後、頬杖をついて私の食事を眺め始める。