上司がキス魔で困ります
「なんだか意外。アラタもそういう風になるんだ」
「まぁ、職場じゃホワワンの癒し系だけど、案外こう見えて肉食よ、俺。っていうか、明らかに片思いだと肉食にならざるを得ないよね」
「ふぅん……片思いだと肉食にならざるをえないかぁ……」
思わず呟くと、安良田が意味深に眼を細める。
「誰かのこと思い浮かべた?」
「えっ!? そっ、そんなわけないじゃんっ!」
慌てて回れ右をして、テーブルに戻る。
あー、やだやだ。安良田って勘鋭すぎだ。
そりゃ確かに、良悟さんのこと思い浮かべたけど。
でもそんなはずないし。
「春川ちゃん、コーヒーでよかった?」
「あ、ありがとう」
ケーキが乗ったお皿とコーヒーを二つ、器用に持ってくる安良田。