上司がキス魔で困ります

 ホテルの一階にあるカジュアルなカフェは、なかなかの賑わいだった。

 私と安良田は端の二人席に案内された。

 ビュッフェはスイーツが主だけれど、サンドイッチなどの軽食も置いてあった。


「で、アラタの好きな子ってどの子なの?」


 お皿にケーキを取りながら、こっそりと周囲を見回す。

 フロアには、四、五人の若い男女が忙しそうに動き回っている。


「厨房でケーキ作ってる」
「じゃあ顔見れないんじゃない?」
「ケーキ出来たら持ってくるから、その時に話しかけに行く」


 メラメラと闘志を燃やす安良田に、思わず笑ってしまう。



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