上司がキス魔で困ります

「ん?」
「少しずつ距離を詰めるというお話はどうなったんでしょうか……私としては、今度のデートで手を繋いで歩いたりとか、そういうのを想像してたんですけども」


 こんなドキドキさせられるキスの予定はなかったんですけども、と心の中で追加する。


「デートは俺の部屋に呼ぶつもりだったんだが。まぁ、部屋の中でも手は繋げるな」
「へっ、部屋!?」


 思わず耳を疑った。

 課長の部屋にお呼ばれってこと?
 どういうやり方で距離を詰めようとしていたのか、考えるだに恐ろしい。


「だっ、だめです、なんかダメな気がします」
「じゃあ春川くんの部屋でもいい」
「いや、それもダメです。とりあえずいったん部屋から離れてください」




< 50 / 188 >

この作品をシェア

pagetop