ネコと上手に付き合う方法



「いい季節だな。」



昼休み。いつもの場所で俺の膝の上で寝ている小乃美の髪を撫でながら呟く。



この間の暑さが嘘のように涼しい風が心地良い。



俺は、四季の中で秋が一番好きだ。



でも、この季節が終わると、もうここでの昼寝はできないな。



ハラハラ舞う落ち葉を見ながら時の流れが早いことを身に染みて感じる。



「お前が本物の猫だったら、ずっと一緒にいられるのにな。」



小乃美の髪はモコと同じくらい柔らかくて気持ち良い。



「でも、そしたらキスできないです。」


「なんだ。起きてたの?」


「ふふ。秘密。」



小乃美は俺の手を取ると、体を丸めながらギュッと握った。



どこまでも猫っぽい仕草。



「小乃美の前世は、絶対猫だよな。」


「私もそう思います。そして、俊くんの前世はその猫の飼い主です。きっと。」


「確かに。」



今こうしていることが、なんだか懐かしいと思うのがその証だ。


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