溶かしてココロ
その後彼は私のもとにご飯を持ってきた。


彼が入ってきた途端、お出汁の柔らかい、いい香りが私のところまで漂ってきた。



私は閉じこもるようになってから、あまりご飯を食べなくなった。


動かないからお腹も減らないし、食べると何故か気持ち悪くなってしまうからだ。



だからあまり食べなくなってしまった。



でも、今日のお昼ご飯は何か違う。

そんなに美味しそうな匂いを嗅いだのはいつぶりだろう。



「美憂様、お昼ご飯をお持ちしました。

今日のお昼ご飯はたまごうどんです。


厨房の方にお願いして、私が作らせてもらいました。」


彼は何故か照れたようにそう言った。


ゆあんは料理も出来るのか…。

家事一般できない私は素直に感心してしまった。




「テーブルの上に置いておきますので、よろしかったら食べてください。」



彼はそう言って、部屋を出ていった。



人に会うことが出来ない私に、

気を使ってくれたのだろうか。




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