俺様同居人とヒミツの関係!?
 
「も、もしかして、探しに行ってくれたの?

それで、ずぶ濡れになっちゃったの……?」

「そうだよ」

「か、傘は?」

「持って行ってた。けど、邪魔だからささなかった」

「邪魔?」

「傘の影でお前を見逃したらと思うと、もうさせなかったんだよ」

「!」


そんな、必死な感情って存在するの……?

しかも、才賀に。信じられない……。

だけど才賀は、今の言葉を私に信じ込ませるように、次から次へと、息する間もなく話す。


「お前が外に出て、誰かに連れ去られたんじゃないかとか、道に迷ってるんじゃないかとか、川に落ちたか、流されたか……とりあえず、何かあったんじゃないかって、心配した」

「そ、そんなこと……私なら大丈夫だって」

「お前に何かあってからじゃ遅いんだよ!」

「!」


初めて聞く、才賀の怒鳴り声。

それが私を思ってのことなんて、不謹慎だけど少しだけ嬉しくなる。
 
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