パンプスとスニーカー
嫌われたくなくって、臆病になる自分をらしくないと思う。
…それでもそんな自分が新鮮で…嫌いじゃないとかどんだけなんだよ。
「じゃ、俺、部屋に戻るか…」
「待って!」
踵を返しかけた武尊の腕を、今度はひまりが両手で掴んで引き止める。
「待って」
「……ひま?」
俯いてしまっていたひまりが、ゴクリと唾を飲み込んだのが不思議に目について、目を反らせられない。
顔を上げた彼女の顔は、まるで茹でた蛸のように真っ赤になっていた。
「い、いやじゃない」
「…………」
「そ、そのっ、急だったから驚いちゃっただけで…あの、あ、あたし、あたしねっ。武尊のこと、もっと、もっともっと…知りたいと思ってる。だって、武尊のことが好き…だから」
泣き笑いみたいに引き攣って…妙に気負った変な顔をしたひまりは、それでも凄く可愛かった。
*****
…それでもそんな自分が新鮮で…嫌いじゃないとかどんだけなんだよ。
「じゃ、俺、部屋に戻るか…」
「待って!」
踵を返しかけた武尊の腕を、今度はひまりが両手で掴んで引き止める。
「待って」
「……ひま?」
俯いてしまっていたひまりが、ゴクリと唾を飲み込んだのが不思議に目について、目を反らせられない。
顔を上げた彼女の顔は、まるで茹でた蛸のように真っ赤になっていた。
「い、いやじゃない」
「…………」
「そ、そのっ、急だったから驚いちゃっただけで…あの、あ、あたし、あたしねっ。武尊のこと、もっと、もっともっと…知りたいと思ってる。だって、武尊のことが好き…だから」
泣き笑いみたいに引き攣って…妙に気負った変な顔をしたひまりは、それでも凄く可愛かった。
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