ゴミ少女【短編ホラー】
とまどっている様子に、助け舟をだすように、

俺は内緒話をそっとうちあける。


「では…ここだけの話ということで…

実は、雑誌の読者モデルの選考に残る女の子たちの90%は、

モデル事務所のバックアップなんです。

雑誌側も、モデルレッスンやスキルのある事務所の子を選んだほうが、

素人の子を1から育てるより楽ですしね。

公表する時は、一般応募で、となってますけど…」


そう話すと、少女は、完全に俺の言葉にくぎづけになった。



いかにもありそうな嘘ほど、

彼女達を虜(トリコ)にする。



俺は、今日の獲物を射止めた手ごたえを感じながら、

その先の展開へと話を続けた。



「もし、今、お時間があるようでしたら、

うちの事務所見学に来てみませんか?

同じビルに、レッスン場もあるんで、

見てから決めていただいても、

大丈夫ですよ」
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