探偵の彼に追跡されて…
✻✻✻


18時。駅のトイレで着替えをして、いつも映画サークルのメンバーが飲み会をしている居酒屋の前に居た。

ハァ… やっぱり帰ろう。

居酒屋に背を向け来た道を戻ろうとした時、店の引き戸が開いた。

「美野里! 遅い!!」

げっ見つかった…

「美野里? ひょっとして、今、帰ろうとした?」

佳乃は動けずに居る私の元に駆け寄ると腕を掴み「逃さないからね!」と言って私を引きづる様に店の中へ入った。

店の奥にある座敷に入るなり久しぶりに会う先輩や後輩から声が掛かる。

「雉馬!おっせーぞ!」「雉馬先輩、お久しぶりです。」「おっ! やっと来たか?」「雉馬、ビールだよな? おーい誰か雉馬のビール頼んで来いよ!」

『おっせーぞ!』と言われてもまだ18時になったばかりでしょう? ってか既に良い感じになってるし、始まり18時じゃ無いの?

「美野里! お前おっせーよ! ここ座れ!」

ゴリラの様な顔の彼は隣に座っていた後輩に席空けろと言って私に隣に座れと座布団を叩く。

「堤先輩、お久しぶりです。」

堤先輩は二年上の先輩で彼も秋田出身で私を妹の様に、可愛がってくれた。

「お前ちっとも顔出さないで何やってたんだよ? ほら飲め!」 と言われそれから随分飲まされた。





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