戦国ゴーストと妖退治

始動の時



「・・・」




教室の扉の前で、私は立ち止まったまま。
“好き”って自覚して、両想いだってなって。
どんな顔で、会えばいいんだろう。


心拍数は上がって。
普段、どんなふうに話してたとか、思い出せない。




「なにしてんの」



思いきり邪魔になっていたらしく、後ろから声をかけられる。
え、この声って・・・。




「きょ、夾くん!」

「・・・おはよ」




ビックリして声をあげると、眠そうな目で私を見る。
あれ?




「扉の前で、なにしてたの?」

「え・・・と・・・」

「入らないなら俺、入るけど」

「は、入るよ!」




あ、あれ???

なんか、ものすごく普通なんだけど・・・。



昨日のあの告白って、私の夢だったの!?
いや、そんなまさか・・・。




夾くんは、そんな私の心境を知る由もなく首をかしげながら教室の中に入っていった。




ええええ!?




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