可愛くなんて、なれない!
私……?


そっと顔をあげると。


背の高い私でも見上げられるほど背の高い伊織君がいて。


ムッ……とした顔で、上原を見ている。


ずっと昔から、星ちゃんの親友として身近にいた伊織くん。


星ちゃんといると、イケメン2人と大評判だったのに、特定の彼女がいたという話は聞いた事がない。


今は頼れる会社の上司で。


だけど、私のご飯を美味しいって食べてくれて。


私の可愛い物好きだって、バカにしないで。


家族以外では伊織くんだけには、気が抜けて。


この前……、ちょっとだけ、伊織くんにムッとした。


だって、沢山の女の人に囲まれてたから……って。


え?
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