交わらない片想い

修斗が腕を伸ばして"それ"を掴む。


「あー、この前合宿あったでしょ?県外で。その時のお土産でもらったの」


すると次は険しい表情になった修斗。


『じゃあ俺のは?』


「え?」


『俺と昔、交換したキーホルダーはもうないの?』


突然、何を言い出すの?


というか、どうしたの?


こんな修斗、見たことないよ。


「えっと……、あ、あるよ?家に」


『は?なんで家なんだよ。なんで俺のは家にあって、部員に、もらったのは鞄に付けてんだよ!』


最終的に怒鳴ったあげく、切なげな目で見つめてくる。


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