第二部 母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 それでも、ずっと図書館にいると、
だんだん、勉強することに慣れてきて、
気が付くと、今日の課題は全部終わってた。

 次は、いままでやった事ない、授業の
復習。

 しばらくノートを見ながら、要点をまとめ
てたら、今までに思いつかなかった、授業
のポイントが見えてきた。

〈なんか、すっごく久しぶりに勉強した気
がする〉

 今までみたいじゃ、ダメだって、あらた
めて実感。

 どれぐらいかな?やっと、勉強に 集中
できるようになってきた頃時計を見ると、
もう、6時を過ぎていた。

 向かいの窓から外を見ると、ちょうど
昼と夜の間の時間。

 やっと、強い日差しがやわらいで、
これから迎える、あたり一面オレンジに
なる夕方のほんの少し前の一瞬の空白の時間。

 カッと照らす太陽の光ではなく、
燃えるような夕方のオレンジ色でも無い、
本当に淡い、オレンジになる前の
パステルのイエロー、そんな素敵な色
だった。

 一瞬見とれて、そこに立ち尽くす。
でも、そんな淡い繊細な色は、長くは
続かない。

 最初の感動は、いつしか、激しい
オレンジ色の夕陽に変わり、あっという間
に、クライマックスを迎えた。

 それは、ほんの30分位の出来事。
それでも、その雄大な自然のショーは、
目の前の小さな、ガラス越しのカンバスを
目一杯使って、私に例えようもない感動を
与えてくれた。
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