第二部 母と妻と女の狭間で・・・ 留学時代編
 琴乃さんが、

「はじめまして」

と、言った瞬間、
みんなからどよめきの声。

「うわ、マジで綺麗!」

「はじめまして、寧子です。
いつもヤマさんをお世話してます」

そう言うと、ヤマさんに、

「ちょっと、あんた、こんな綺麗な人を、
どこで騙したの?」

ちょっと、怒った振りしてヤマさんに、
パンチ一発!

 そしたら、ヤマさんが、

「騙してへんて、琴乃が付き合ってくれって
言いよっってん」

寧子はそれを聞いて、

「あーあ、見え透いた嘘言ってんだ」

そう言いながら、呆れ顔。

「嘘じゃないって!
な?琴乃?」

ヤマさんはそう言って、琴乃さんの方を
見た。

 琴乃さんは、にっこり笑って、

「うん、そう」

と、ヤマさんの言葉を肯定した。

 寧子を含め一同は、今目の前のやり取りが
とても信じがたくて、みんなで一斉に、

「絶対嘘!」

そう信じて疑わたかった。

 そしたら、さっきに続いて、またしても
あさひが、

「まあまあ、どっちでも良いでしょ?
結局、琴乃さんはヤマさんと結婚を前提に
付き合ってるのは、間違いないんだから」

 その言葉に、ヤマさんと琴乃さんが顔を
見合わせて、うなずくと、みんなが合わせ
たかのように、

「はぁー」

大きく白いため息。

 それ見てヤマさんが勝ち誇ったように、

「ほら見てみ?
お前らとは違うんやて」

あまりのドヤ顔に、みんな下を向く。
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