君がいない明日。
雨の日
世界は綺麗だった

でも

世界は儚かった






あの日のこと覚えてるよ。
すごく晴れてて眠くなっちゃうような
夏の日。

とっても暑くてでもなぜだか外で歌いたくて。



1人で公園に来ていたんだ。

そして歌っていた。






「悲しい曲だ」



いつの間にか私が座っていたベンチにもう一人男の子が座っていた。




「......でも、俺は好きだな。繊細で綺麗で壊れてしまいそうどけど力強く歌う感じ」




そんなふうに私の歌を聞いてくれた人は初めてだった。



最初は信じられなかった。
歌は好きなだっけで


うまかったわけでもない。


密かに歌手になりたいと無謀な夢を
もっていただけ。



でも、嬉しかった。
お世辞でもいい。
ただ、素直に嬉しかった。


私の歌はあんまり評価が高くなくて

周りからは後ろ向きな発言ばかり。


男の子は笑っていた。
「俺は風宮空!空でいーよ!」


元気にな声で言うと立ち上がり走って
どこかへいってしまった。




なんだか、すこしさびしかった。



繊細で綺麗で......
私の歌はそんななの?
壊れてしまいそうな歌なの?



嬉しい。なんかい口にしても
ずっとそう思ってる。
ドキドキしてる。





大好きな歌を



褒められた
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