対象外でも恋咲く
その付箋は小さいチョコに貼られていた。
『ありがとうございました。助かりました』
課長と同じように朝から別の取引先に向かっている社員が書いたもので、金曜日の夕方にデータの入力が終わらなくて焦っていたところを瞳が見かねて引き受けていた。
それに対してのチョコ付きのお礼付箋だが、その社員は瞳よりも年下なので、その付箋はすぐ無惨にもゴミ箱へ……。チョコも早々と口に入れ、その存在を無くした。
年下というだけで、瞳は全く関心を示さない。
「高畠さん、おはようございます」
「おはよう」
瞳のデスクの真後ろに座る弘人が声を掛けるが、無表情で返す。年上の女性社員から人気の高い弘人に対して、なかなか見ることの出来ない反応だ。
「おはよう」
「主任、おはようございます!」
瞳は自分よりも3つ年上の主任に立って、弘人に返した時よりもワントーン上げた声で挨拶を返した。もちろん笑顔も忘れない。
『ありがとうございました。助かりました』
課長と同じように朝から別の取引先に向かっている社員が書いたもので、金曜日の夕方にデータの入力が終わらなくて焦っていたところを瞳が見かねて引き受けていた。
それに対してのチョコ付きのお礼付箋だが、その社員は瞳よりも年下なので、その付箋はすぐ無惨にもゴミ箱へ……。チョコも早々と口に入れ、その存在を無くした。
年下というだけで、瞳は全く関心を示さない。
「高畠さん、おはようございます」
「おはよう」
瞳のデスクの真後ろに座る弘人が声を掛けるが、無表情で返す。年上の女性社員から人気の高い弘人に対して、なかなか見ることの出来ない反応だ。
「おはよう」
「主任、おはようございます!」
瞳は自分よりも3つ年上の主任に立って、弘人に返した時よりもワントーン上げた声で挨拶を返した。もちろん笑顔も忘れない。