対象外でも恋咲く
二時間のミーティングが終わり、ぞろぞろと部員が会議室を出ていく。瞳は片付け当番なので、数人と残って、テーブルや椅子を元の位置に戻していた。


「高畠さん、悪いんだけど、鍵かけて総務に返してもらってもいいかな?」


「はい、いいですよ」


瞳は一緒に片付けていた営業二課の主任から快く鍵を受け取った。

そして、誰もいなくなったのを確認し、照明を消してから、出ようと……


「あ、待って!」


「えっ?……小沢くん……ど、どうしたの?」


人一人がなんとか通れるくらいに空いた隙間から、弘人が滑り込むように入ってきたのにビックリした瞳は思わず後ろに下がる。

瞳がドアを離したので、開いていたドアはパタンと音を立てて閉まり、会議室の中は二人だけとなった。


「あれ? おかしいな。ないな……」


弘人は瞳の声掛けに返事をしないで、自分の座っていた辺りの床を見る。


「もしかして、これ?」


「ああー、それです! 良かった、ありがとうございます!」
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