さよならの見つけ方 第2章 *絶対温度*
少しだけセピアがかる風景や、街の音が消えていく時間と一緒に、記憶の引きだしから綺麗な想い出をひっぱり出してくる。
想い出の旋律がオルゴールのように同じトーンで、何度も何度も繰り返す。
私の中にいるチャドはまだ変声前のアルトの声で、これでもかというくらいの優しい笑顔で、
“カンナ”と私の名前を呼ぶから
目が覚めたとき、いつも泣きたくなるんだ。
現実の世界に帰ってきてしまったことが、ただただ悲しくて。