次期社長の甘い求婚
掛け布団の中から顔を覗かせると、神さんと目が合う。

すると途端に瞳をトロンとさせ、囁いた。


「朝起きて隣に美月が寝ているって、想像以上に幸せだった」

「神さ……」


言い終える前に塞がれてしまった唇。


リップ音を立てて離されると、額をくっ付けてきた。


「このまま美月と、ずっと一緒に暮らしたくなった」


朝だからか神さんの声も擦れていて、けれどそれが余計に私の胸を締め付けた。


いつもはきれいにセットされている髪も、シャワーを浴びたのか下りていて幼く見えるし。


初めて見る彼に、好きって気持ちは募らされる。


額を当てたまま、私を愛しそうに見つめる神さん。


そんな顔で見つめられちゃったら、なんでも素直に言えちゃうよ。


少しだけ顔を上げ、自分からそっと神さんの唇に触れた。


「私もこのままずっと神さんと一緒にいたいです」


驚く神さんに言うと彼はすぐに表情を崩し、苦しいくらいに抱きしめてきた。
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