次期社長の甘い求婚
「ごめんね亜紀、今まで心配かけちゃって。……でも、もう大丈夫だから。もう絶対に神さんから離れない」


歩みよると、どちらからともなく抱き合ってしまう。


「当たり前よ。好きならしがみついてでもそばにいなさいよ? それでもってとことん幸せにしてもらうこと」

そう話す亜紀に笑ってしまった。

抱き合ったまま笑い泣いている私達を、様子を見にきた亜紀の旦那さんをびっくりさせてしまった。



亜紀が私の幸せを願ってくれているように、亜紀にも幸せになって欲しい。

お互い幸せにならないとね。でないと私達ふたりとも安心できないもの。



亜紀の結婚式後、予定通り自宅アパートに帰宅した。


神さんやお父さんと相談し、できるだけ早く退職し東京に戻ることにしようと。

結婚に向けて忙しくなるだろうし、結婚する以上、今の会社を退社する道しかないから。



「そうか。……めでたいことだというのに、美月ちゃんがいなくなるかと思うと寂しくなるなぁ」

「そうね」

「……すみません、突然」

事情を社長と副社長に話したものの、申し訳ない気持ちになってしまう。

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