マスク君の秘密【短編】


「こーーーーーーんーーーにぃーーーーーーちーーーーーーわぁーーー!!!!!」


地鳴りがするような大きな声と一緒にドアが吹き飛ぶ。


いや、開けられる。


そこには元気そうな女子が目をキラキラさせながら立っていた。


…うっさい女子が現れたな…。

まぁ、俺には関係ないことだ。
寝よ。


そう思いながら俺は机の上に伏せる。


「ちょ、どこ行くの?花苑さん」

「やめた方がいいって!」

「いいのっ!」


そう言ってズカズカ入ってきたらしい女子。


「ちょっと、そこの君!」


女子が誰かに話しかけてるみたいだな。


「ちょっと!そこの君だってば!」


学習能力ねぇのかな。

名前呼べばいいのに…。


うっさいな、どこぞのどいつに用があるか知らんけど、その男早く気付いてやれよ。


安眠妨害


「そこの眠ってる君だってば!」


「あ、俺っすか?」


ようやく俺だと気付く。


「そう、君だよ!」


満面の笑顔で話しかけてくる女子。

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