幼愛
学校生活
「志歩理ー!早く起きないと先行っちゃうよー!」
香奈のその言葉で私は飛び起きた。
「今行くから待っててー!」私は城南中に通う中学2年生。テニス部で彼氏も…
って訳ではありません。バリバリ片想い中です。
「おせーよ」
「ごめん、ごめん。明日は早く来るから」
このチョット無愛想なのが私の片想い相手、裕太
でも裕太は…
香奈が好きみたい
「ハァー」
「どした?大丈夫?」
確かに香奈は優しい。頭が良くて、学校ではいつもトップ。それにスポーツ万能だし、学校一人気だし。裕太が好きでもおかしくはない。ハァー
「どうせ朝飯食い逃したからショゲてんだろ」
「何を…」
私の言葉を遮り、
キーンコーンカーンコーン
「「あっ」」
3人の声が見事にハモった。このチャイムは授業が始まる10分前を知らせている。そして、
「志歩理のせいだぞ!」
「そんなぁー」
と、言い合いになり、私が泣きそうになった時、
「だーもー!そんな事言って無いで走るよ!裕太、志歩理の鞄持って、志歩理の手引いてきて!」
と、香奈が言った。裕太は反論した
「何でだよ!?」
が、
「じゃあ遅刻してもいいの?」
香奈に勝てるわけが無かった。
「しゃーねぇ。行くぞ!」
私達3人は一斉に走り出した。香奈の方を見るとウィンクしてくれた。
裕太と繋いでる手が、とても熱かった。
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