恋に目覚めたシンデレラ
心情

とあるビルの最上階にある副社長室。

デスクが二つ並べてあり二人の女性秘書がPCを操作している。その内の一人が仕切られた向こう側の部屋に入っていった。


「副社長、先方に渡す書類です」


俺は秘書が持ってきた書類を確認するため読んでいた資料から目を離した。

「文章だけでは分かりづらい……見て直ぐに分かりやすいものにしたい。やり直し出来るか?」


「やってみます」


ドアからノックの音が聞こえた。
入って来たのは専務だ。


「専務、どうしました?」


「今日も残業をするつもりですか?」


「そのつもりですが。何か問題でもあるんですか?」


「副社長……」

「どうしました?言いたい事があるならはっきり言ってもらえますか」


「では遠慮なく言わせてもらいます。社長の出した課題をクリアしたい副社長の気持ちは解りますがこのところ無理をし過ぎですよ。
出勤時間を早め残業も毎日、いい加減お身体に障ります。今日はお帰り下さい」


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