恋に目覚めたシンデレラ


「ワインも用意してあります。飲めますか?」

「少しは」

「そうですか」


ワインをあけると二人分のグラス注いでいく。


小野寺の作る料理は本当に美味しい。
忘れていた誕生日を祝って貰って葵はとても嬉しかった。

嬉しいついでに、ちょっと調子にのってワインのおかわりをしてしまい。
それから……酔ってしまったようでお開きにして片づけようと立とうとしたらフラっとしてまた椅子に座ってしまった。


「俺はちゃんと止めましたよ。
きかなかったのは葵さんです」


飲みやすいワインだったから最後にもう一杯と注いで貰ったけど晃さんが止めたときにやめておけば良かった。


「しょうがないですね。
片づけるまで暫く座っていてください。お風呂は酔いが醒めないとまずいですから暫くは無理ですよ。部屋で休んで酔いを醒まして下さい」


「いいえ、手伝います」


椅子から立ち上がりまたフラついてしまい直ぐに晃さんが支えてくれた。


「そんな状態でどう手伝うつもりですか、手がかかる人ですね。いいから大人しくしていなさい」




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