私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 その後、先輩と顧問の自己紹介があって、後は顧問から注意事項とか聞いて、突然外周に放り出された。

 男女関係なく300メートルのコース5周と何のためらいもなく言い放った顧問は指導者の面のそれで、慌てて駆け出す。

 先輩たちそんな強そうに見えなかったけど、もしかしたら顧問が今年変わったのかも。

 まぁ、あの顧問ならちょっと残ってもいいかなって思って頭の中を切り替えて走ることに専念する。

 2、3周過ぎたところで背後から聞こえてくる息遣いが1人分になってることに気づく。

 少しだけ振り返って、思わずげぇって言いかける。

 後ろにいたのは宮田1人だけ。

 男子の姿ははるか後方。女子はもはや見えない。

 こいつ、走り込みとかしなさそうなのに意外にやるな…。

 ちょっと試したくなって、スピードを上げるときっちりついてきた。

 結局5周を走り切るまでついてきた宮田は流石に息は上がっていたけど、女子にしては体力あるんだって分かる。
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