私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)
「…宮田」
「っはい?…えっと、永井くん?」
俺の体操服に書かれた名前を見て呼んだ宮田は深呼吸をすると顔を上げる。
さっきまで膝に手ついてたのに、今は肩を少し上下させるだけだ。
「お前、宮田道…」
「永井!宮田!外周終わったら、もう一周歩いてこい!!」
「「ッはい!!」」
顧問の気配なかっただろ今…。
他の1年が戻ってくるのを待たずに宮田と歩き出す。
「で、さっきのなに?」
「あぁ、お前宮田道場の奴だろ?」
「う~ん…。私は門下生じゃないけどね。おじいちゃんが師範代だよ」
「ふ~ん。じゃあ剣道やってなかったのか?」
「ま、まぁ…。ほぼ初心者と変わんないよ」
宮田は少し歯切れ悪い。なんか、期待して損した。
あの宮田春馬の親族だからやる方じゃないかって思ってたのに、こいつも初心者とか。
同級で張り合える奴いたらいいなとか思ってたのに、期待外れもいいところだ。