ヲタカレ。〜デキる先輩の秘密〜
どのくらいそうしていただろう。
柏木さんの荒かった息遣いが、少しずつ落ち着いてきた。
それでも、顔は真っ赤で微かに汗ばんでいた。
そんな柏木さんを見て、微笑んでいたあたし。
柏木さんは不意に顔を上げ、あたしを見た。
間近で視線がぶつかる。
目の前には、柏木さんの綺麗な顔があって、あたしの顔は熱くなり、思わず視線を逸らす。
こんなあたしに、柏木さんは言った。
「南條さん。
ににに日曜日……デートしましょう」
「え?」
思わず柏木さんを見ると、柏木さんは真っ赤になった真剣な顔であたしを見ていた。
あたしまでまたまた真っ赤になってしまう。