よく分かる桃太郎の攻略法

安眠抱き枕

まだ若干名ブツブツ言う奴等は放っておいて、私達は今度は移動のための馬を探すことにした。

フォードはここまで乗ってきた愛馬がいるので、必要なのは三頭。

牧場へと着けば、馬番をしていた馬のヒューマンが声を掛けてきた。



「本当に今回の異形の者はメスなんだね」

「はぁ…

 そんなに珍しいですか?」

「異形の者が現れるのは絶対にプリメロからでね。

 ここはプリメロからすぐ近くだし、正直異形の者自体はそこまで珍しくはないかな」



面長な馬のヒューマンが、可笑しそうに私の頭から爪先まで見てニヤニヤと笑う。



「いいね、メスのヒューマンとか。

 何かグッと来るものがあるよ」



その視線に背中がゾワリと粟立つ。

気持ち悪いのは顔だけにしておくれ。

そんな私の気持ちを知ってか、カイリが私と馬番との間に入ってくれた。



「…馬を見せてくれるか」

「ええ、ええ、どうぞ」



馬番はニヤニヤ笑いを止めないまま、私達を馬の元へと案内した。
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