囚われのサンドリヨン ~御曹司様のご寵愛~【番外編を追加しました】
と、それまでニコやかに笑っていた顔から、スッと笑みが消えた。
 ガッと私の両肩を掴む。

「イタっ……将馬サマ?」  

 先程とは、打って変わった憎悪の眼差し。
 彼は私を睨み下ろして、抑揚のない声で呟いた。

「止めときな。アイツ、貴彪は。
 あいつは父親と同じ、心を無くした人間さ。さっき分かった筈だろう?
 人を傷つけてもムゴいって感覚がまるでない。
 君の気持ちをいいように利用して
……それを大したコトとは思わない。
不幸になるだけさ、なあ?」
「っ…」

 肩をグイッと引き寄せる。
 じっと見つめた瞳はあの人と同じ、色素の薄い黄金色。
 それに吸い寄せられるように私は彼に魅了される。

 確かに……そうなのかもしれない。

 私はうっすら瞳を閉じた。





でも、本当にそれだけなのだろうか。
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