囚われのサンドリヨン ~御曹司様のご寵愛~【番外編を追加しました】
借金取りから私を救ってくれたり、不器用に介抱しようとした彼は、知らずのうちに、欠けた何かを索しているんじゃないだろうか。

子供時代に置き忘れた、本物の…


私ははっと目を見開いた。

「ゴメンっ、やっぱり私は……」 

しかし彼は、冷ややかに告げた。

「もう、遅いよ……」
「え…」

あっという間の出来事だった。彼は私を強い力で引き寄せて、身体の下に組敷いた。

「や、やだなあ~、冗談きついですよぉ……退いて……」

「冗談じゃないさ、本気だ。
悪いようにはしないから。
僕なら君を…ちゃんと愛してあげられる…」

「い、ヤダっ…」

彼の意思を変えない限り、力で敵うものではない。
半ば諦めつつ、力なく抵抗を繰り返していた時だった。

「ホントにやめ……」



荒々しい足音と、部屋全体を揺るがすような怒声が響いた。


「何してる!」
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