囚われのサンドリヨン ~御曹司様のご寵愛~【番外編を追加しました】
彼は身体を入れ換えて、上位から私を見下ろした。
 
「言えよ、次はどうして欲しい?」

意地悪く微笑む顔にさえ、次を期待してゾクッとしてしまう私は、すでに彼の掌の上。
 
「キスして……欲しい」

勝ち誇り、口の端を上げた彼の顔が私のそれに重なる。
「次は?」
「……いっぱい……跡つけて」
「悪いコだ」
 微笑みながら、彼は全身に強く口付けてゆく……
チクッと小さな痛みが走り、その度に身体がピクンと跳ねた。


 
深夜___
愛し合った後の特典。
疲れて眠っている彼は、前にもまして無邪気にみえる。
猜疑心でいっぱいだった彼が、私の前だけ無防備な素顔を見せてくれる……

そうよ、私は妬いてる。

いつかは言わなきゃ、頭では分かってるのに、こんなことして優越感を感じているの。

使用人四葉は、御主人様にズブズブに嵌まって、こんな酷い子になっちゃって…

幸せそうな彼の寝顔に
私は今夜も眠れない。
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