囚われのサンドリヨン ~御曹司様のご寵愛~【番外編を追加しました】
グルルル……
 
 突然、生肉を美味しそうに頬ばっていた一匹が顔を上げ、歯を向いて唸りだした。
 と、他の2匹も同じように、屋敷林の向こう側を見つめて唸り出す。

 不穏な気配に目を細めてみると、ほどなくそこから、ブラックスーツにサングラスの男が4~5人も現れた。
 その姿だけでも怖いのに、彼等は、物凄い速さでこちらへ向かってきている。

 あわわわ!
 これはもしや『逃○中』…

 ではなく
 いわゆる『誘拐』、拉致というやつだ…

 フラりと1人でスーパーに出掛けようとして、これまで散々注意されてきたけど(言うこと聞かなかったけどね)、マサカ自宅で遭うなんて!

 慌てて逃げようとするも、腰が抜けて動けない。

 すると3匹が、サッとフォーメーションを組み、ヘタレている私の周りをガードした。
 
 
< 219 / 279 >

この作品をシェア

pagetop