囚われのサンドリヨン ～御曹司様のご寵愛～【番外編を追加しました】

(うう…)

翌朝、鉛のように重たい足を引きずって、トボトボと私は出社した。

「おはよう…ゴザイマス」
「おはよう、あれ？四葉サン元気ないじゃん」

センパイ方が心配そうに聞いてくれた。私は曖昧に笑って誤魔化す。

“そりゃあそうですよぉ～。
何せ私のカバンの中には、昨夜ググって何とか書いた『退職願』が入っているのですから”

なんて言える訳もない。

憧れて、やっと入れたこの会社。
大手グループ企業「フジシロコーポレーション」の子会社を、まさか半年で辞める事になるなんて……

パソコンを立ち上げる気力もなくションボリと肩を落としているところに、始業ミーティングが始まった。

私のフロアは『経営企画課』といって、会社の中でも中々の花形部所である。

とは言っても、まだ入社6ヶ月のヒヨコの私は、電話番とかコピーといった雑用全般をしながら、センパイ方の仕事を学ぶデッチ奉公中の身だ。