囚われのサンドリヨン ~御曹司様のご寵愛~【番外編を追加しました】
というワケで今朝は、藤城課長を後部座席に乗せると、
(エライ人は運転は無論、助手席になど乗らないんだそうだ)
左ハンドルをプルプルと握り締め、バカデカイ外車で出勤する羽目になった。
因みに私、運動神経だけはいい方である。そこ “だけ” は両親に感謝している。
「遅いな」
なかなか進まない渋滞に彼はイライラと呟いた。
「仕方がないですよぉ、通勤時間ですからね」
それよりも私は、課長と一緒に通勤しているこの状態を、誰かに見咎められることの方が心配だ。
一緒に遅刻なんかして行ったら、課の皆さんに何を言われるやら。
憧れのヒト、香河さんに誤解されでもしたら大変だ。
「そこんとこカチョー、どうなんですか?」
「お前と俺だぞ?何も起こりようがない」
しれっと無礼な事を言ってのける彼に、私はひとつ物申した。
「…こないだ起こしに行った時、危うくベッドに引きずり込まれそうになりましたけど?」
「あれは……間違えたんだ。我が人生の最大の汚点だった」
(エライ人は運転は無論、助手席になど乗らないんだそうだ)
左ハンドルをプルプルと握り締め、バカデカイ外車で出勤する羽目になった。
因みに私、運動神経だけはいい方である。そこ “だけ” は両親に感謝している。
「遅いな」
なかなか進まない渋滞に彼はイライラと呟いた。
「仕方がないですよぉ、通勤時間ですからね」
それよりも私は、課長と一緒に通勤しているこの状態を、誰かに見咎められることの方が心配だ。
一緒に遅刻なんかして行ったら、課の皆さんに何を言われるやら。
憧れのヒト、香河さんに誤解されでもしたら大変だ。
「そこんとこカチョー、どうなんですか?」
「お前と俺だぞ?何も起こりようがない」
しれっと無礼な事を言ってのける彼に、私はひとつ物申した。
「…こないだ起こしに行った時、危うくベッドに引きずり込まれそうになりましたけど?」
「あれは……間違えたんだ。我が人生の最大の汚点だった」