叶わない恋
彼女が彼と一緒にいるのを見る度に胸が張り裂けそうになった。彼女が話す内容は彼の事が多くなった。でも彼女を嫌な気持ちにさせたくない。だから私は話を聞き続けた。彼の事を話している彼女の笑顔は輝いていた。
そんな日々がずっと続くと思われたが、ある夏の夕方、彼女は泣きながら私に話しかけてきた。
「彼に、もう別れようって言われたの」
私は最低だ。彼女がこんなにも悲しんでいるのに…
無情にも心の中で喜んでしまったのだ。
< 6 / 17 >

この作品をシェア

pagetop