クジ引き
☆☆☆

いつ3人でいる家の中で1人ぼっちになると、途端に静けさが気になり始めてあたしはリビングのテレビをつけた。


リビングのテーブルの上には沢山のオヤツが置かれている。


お母さんが無駄なお金を使わなくていいように買ってきていたのだ。


「もう、ここまでしなくてもいいのに」


チョコレートに手を伸ばしてそう呟き、小さく笑った。


ここまで心配してくれるなんて、お母さんらしいのかもしれない。


両親は遊びに行っているんだから、これから一か月間あたしは一人暮らしを満喫すればいいんだ。


そんな気分になり、チョコレートをつまみながら鼻歌を歌ったのだった。
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