囚われ姫と金と銀の王子

「はあ・・・そういうこと・・・」


確かにこの花が贈られる前に、「私の事を好きにさせてみせる」と言っていたものね・・・。

それでその意味が含まれた花を贈っていたってわけか・・・。


なかなかにクサイ事してくれんじゃないのよ、あの王子は。

とはいっても私はこんな事じゃ靡かないけど。
そりゃ他の女にはおモテになる訳よね。


・・・じゃあ、今日の花は?

今日贈られた花には一体どんな意味が?

私はラナンキュラスのページを探し、ペラペラと本をめくる。


「ラ、ラのページは・・・」


『ラナンキュラスの花言葉 貴方の魅力に目を奪われる』


その意味を知って私は頭を抱えた。

恐れを知らない、気の強いこんな女らしくない性格が魅力ですって!?

本当に意味が分からない!


「・・・相当変な女の趣味しているわね、あの人」


これからこうやって色んな意味を持った花が贈られてくるのかしら?


ああもう、なんて回りくどい!!

ハッキリ言ったらいいのに!!

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