囚われ姫と金と銀の王子
問題は、それ以外の贈り物。

私はその贈り物にうんざりしていた。


「今日もクローバーとシロツメクサですか・・・。どうします?」

「またそれ?そこら中に生えてるものじゃない。なんでそんなのわざわざ私に贈ってくるのかしら?もしかして嫌がらせ?」

「さあ・・・?でもただ摘んでではなく、ちゃんと包んでありますし、何か意味があるのではないかと思いますけど」

「それにしたってさぁ・・・。しかもこの部屋日当たりが良くないから、すぐヘタっちゃうし、次の日にはゴミ行きじゃないの」


もさっと机に置かれたクローバーとシロツメクサを前に、私はため息を付いた。



どうしてこの花なのだろう。


どうせだったらもっと華やかなお花にしてよね。

そうしたら部屋で少ししかもたなくても飾れて、その花を愛でる事が出来たのに。


いい方は悪いけど、この花じゃ雑草に囲まれているようにしか思えない。


・・・なんなの?

これで花かんむりでも作って暇を潰せって事なのかしら?



「・・・本当に意味わかんない」

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