イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「そんなふうに、優しい言葉をかけてもらう資格なんてないよ、私……」

「え?」


俯いて独り言のように呟くと、彼は不思議そうに小首をかしげた。

本気で心配してくれる人がいるのに、私は何をやっているんだろう。皆を騙してまで部長のそばにいても、苦しくなるだけなのに。

彼だって、本当に好きな人と結ばれないのに……。


でも、今は暗い顔をしていちゃダメだ。私が部長に悩まされていると早乙女くんが思ったら、部長への心象を悪くしてしまう。


「ありがとね、早乙女くん。でも、本当に心配されるようなことは何もないから。ほら、飲も!」

「あぁ、うん」


声色も表情も明るくして、無理やりビールを注ぐ私を、早乙女くんは神妙な顔で見つめていた。


楽しいことへ話題を逸らせば、自然と笑みが生まれる。しかし、私は無意識に目線を上座へと向けていて、タイミング悪くこちらを見ていた部長と目が合ってしまった。

慌てて逸らしたものの、彼の瞳はなんだかとても冷たくて、怖かったような気がする。何だろう、今の目は……。

少しだけ胸がざわつくけれど、今は部長のことはあまり考えないようにしようと、早乙女くんとお酒を酌み交わして、楽しい会話に徹するよう試みるのだった。




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