イケメン部長と(仮)新婚ライフ!?
「池田は自分の担当ほっぽらかしてんだぞ。いくらパンフレット届けるだけっつっても、何か質問されたり頼まれたりすることもある。その時に新人の事務員が相手じゃ、対処できないことだってあるだろーが」
イライラを声に乗せる部長に、私はタジタジになってしまう。自分が怒られているような気がして、いたたまれない……。
汗をかいているように感じさせない、さらりとした前髪を、彼は気だるげに片手で掻き上げる。
「それに。あのサカえもんは女好きで有名なんだ。だから男を担当にしたっつーのに……」
「そ、そうだったんですか!?」
部長までもが“サカえもん”と呼んでいることにツッコミを入れたいところだけど、それより! あの人がそんな不良物件だったなんて!
あぁでも、さっきのあの感じは前科があってもおかしくなさそうな気も……。
顔を歪めていると、部長はイライラよりも呆れの比重を多くして言う。
「池田だってそのことはもちろん知ってる。それなのに坂本を行かせたって、悪意以外ねぇだろ。あわよくばもっと商品取ってもらって、それを自分の手柄にしようとしてた、って疑われても仕方ない」
「そ、そんな……」
イライラを声に乗せる部長に、私はタジタジになってしまう。自分が怒られているような気がして、いたたまれない……。
汗をかいているように感じさせない、さらりとした前髪を、彼は気だるげに片手で掻き上げる。
「それに。あのサカえもんは女好きで有名なんだ。だから男を担当にしたっつーのに……」
「そ、そうだったんですか!?」
部長までもが“サカえもん”と呼んでいることにツッコミを入れたいところだけど、それより! あの人がそんな不良物件だったなんて!
あぁでも、さっきのあの感じは前科があってもおかしくなさそうな気も……。
顔を歪めていると、部長はイライラよりも呆れの比重を多くして言う。
「池田だってそのことはもちろん知ってる。それなのに坂本を行かせたって、悪意以外ねぇだろ。あわよくばもっと商品取ってもらって、それを自分の手柄にしようとしてた、って疑われても仕方ない」
「そ、そんな……」