Savior-社長は救世主-ⅱ
「…やっぱり、澪は最高」
弱々しい声
やはり飲み過ぎのせいだろう
『絢斗、ゆっくり寝て』
絢斗の頭に触れながら言うと
何故か首を横に振る
「澪…、俺…どうにかなりそう」
どうにか?何かあったの?
だから飲みすぎて帰ってきたの?
結婚式前夜なのに、
何か起こったのではないかと不安になる
『何があったの?』
絢斗の苦しそうな顔が
より一層、不安に駆られてしまった
「…澪の…方から来られるのって…なんかヤバいよ…、治らない」
ほぇ?
絢斗の言葉がうまく飲み込めない
考えて、考えて…理解をした時には
顔から火が出そうなくらい…恥ずかしい
『…ご、ご、ごめっ、ん』
反射的に身体を離そうとしたら
腕を掴まれ引き寄せられ
バランスを崩し、絢斗の方へ倒れこんでしまった