翼をもう一度。
「行かないで
鈴美ちゃん
私はあなたを守りたい。
私と一緒に暮らしましょう?
いいでしょ?あなた。」
「鈴花の子供だしな。
いいよ。
祐希-hiroki-もいいか?」
「あぁ、別に。」
「いいえ、私は
一人で生きると決めたのです。」
あぁ、あったかい。
この家族はすごく温かい。
「だめよ!鈴美ちゃん!
もう決めたもの!
私は鈴美ちゃんと暮らすのよ!」
さっきまでの空気とは
一瞬で変わって
香織さんが笑顔で言った。
「うちには女の子が
少なすぎるのよっ!
だからお願いっ!!!」
「こういったら聞かないんだ。
鈴美、来てくれないか?」
「本当にいいんですか……?」