ゆえん
〈二番目でも気にしない。愛されていることがわかるから。冬真を本当に幸せに出来るのは自分だって信じているもの。私は一番好きな人と結婚できる幸せ者だから、私が冬真を幸せにしてあげる〉
全身に震えが走った。
あなた、二番目なんかじゃない。
死んでもなお、冬真さんが一番愛している女なのに。
二番目だと思いながらも幸せにしてあげると、思えるはずない。
何故涙が出てくるのか分からないまま、私の目から大量の雫が落ちてきた。
それと同じタイミングで、物音がした。
冬真さんが浴室から出てきたみたいだ。
音に気が付いてからこの部屋を出るのでは遅かった。
私は慌てて照明を消し、日記帳を胸に抱えたまま、ソファーの横に小さくなって身を潜めた。
冬真さんが眠るまでここから出て行けない。
私は涙を止めることが出来なくていた。
せめてしゃくり上げたりしないよう音にならないような深呼吸を何回もしていた。