ゆえん
店に入って窓を開け、いつも冬真がすることは店の入り口に置くその日のメニュー看板を書くことだ。
それにちょっとした言葉と、ほんの少しの絵心を足す。
色は三つだけ使うことがいつの間にか定着している。
和のデザートと洋のデザートがそれぞれ一つずつ。
それに定番のレアチーズケーキ。
沙世子の大好物で、彼女が大学時代にアルバイトをしていたケーキ店『ティンカーベルハット』のものだ。
そこの店長の好意で、このレアチーズだけはケーキ店で販売せずに、冬真の店だけで扱わせてもらっている。
一言を書く際、冬真はいつも空を見上げる。
沙世子に問うように言葉を探す。
今日は澄み渡った空だな。
何がいいかな。
〈いさぎよいあおのゴキゲン〉
自分にとっての沙世子のイメージを膨らませて、明るく、そして元気になれる言葉を選ぶ。
漢字は使わないことにしている。
仮名とカナで書くほうが、言葉をその人なりの受け取り方で解釈してくれると感じてからだ。
それにちょっとした言葉と、ほんの少しの絵心を足す。
色は三つだけ使うことがいつの間にか定着している。
和のデザートと洋のデザートがそれぞれ一つずつ。
それに定番のレアチーズケーキ。
沙世子の大好物で、彼女が大学時代にアルバイトをしていたケーキ店『ティンカーベルハット』のものだ。
そこの店長の好意で、このレアチーズだけはケーキ店で販売せずに、冬真の店だけで扱わせてもらっている。
一言を書く際、冬真はいつも空を見上げる。
沙世子に問うように言葉を探す。
今日は澄み渡った空だな。
何がいいかな。
〈いさぎよいあおのゴキゲン〉
自分にとっての沙世子のイメージを膨らませて、明るく、そして元気になれる言葉を選ぶ。
漢字は使わないことにしている。
仮名とカナで書くほうが、言葉をその人なりの受け取り方で解釈してくれると感じてからだ。