九条くんは、王子様


もう、とっくに下校時間は、過ぎてるのに…

「まだ居たんだね!」

「由衣こそ…」

「あ、えっと…ちょっと、考え事してたら時間が経っちゃって…、あ、カオルくん今帰り?一緒に帰らな…」

ギュッ…

カオルくんは、私の身体をギュッとキツく抱きしめた

「ど、どうしたの!?」

「由衣…俺と付き合わない?」

「え…」

私は、困惑したままカオルくんを見つめ返す

「好きなんだ…由衣のこと」

「え、っだだって、カオルくん…男の子が好きなんじゃ…?」


「ちなみに、女装してたのは、家の事情で仕方なくだから。言っとくけど俺の趣味じゃないからね」

「へ…?」

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