なみだ雨




ピーンポーンと、チャイムが鳴った。

練が立ち上がって、

玄関を開ける。


「うぇ~い」

「翔太」

明らかに酔ってるような声が聞こえ、

はるかは涙を拭く。


「あれ、成美ちゃん来てるの?」

そう言いながらキッチンに入ってきた翔太。

はるかはこんばんは、とお辞儀をした。

「えっと…誰?なに、別れたの」

練にきく。


「いや、この子はそんなんじゃなくてただの…」

「親戚です。菊原はるかです。初めまして」


なんとなく、
練の微妙な表情は気づかないふり


「あぁ~そうなんだ、てっきりそういう関係なのかと」


ごめんねごめんね、

と翔太はコートを脱いで

さっさとこたつに入る。


「オムライスかぁ~俺にもくれよ」

練にそう言ってテレビをつけた。




なんとなく苦手な人。

初めましての人にそんな風に思うのは

よくないことだと思うけど、

第一印象はあまりよくなかった。


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